マリア・ヴィヴィアナ 福田浩子(岡山教会)

 

 2012年8月17日~22日、今年も三姉妹教区行事として、フィリピン・インファンタ教区を訪問しました。インファンタ教区のナカルという町にホームステイをして、教区内の高校や教会、修道院等を訪問し、現地の方々と交流を深めました。
 ナカルのマウントカルメル高校訪問では、日韓の神父様達司式によるミサに与り、三姉妹教区のために共に祈りを捧げました。その後の歓迎会で、フィリピン・韓国・日本の学生達が、それぞれの国の歌や踊りを披露しました。さらに、バスケットボールが盛んなフィリピンの学生達とバスケットの試合をしたり、海に行って泳いだりと、盛りだくさんのプログラムを満喫しました。
 また、2004年の大洪水後に建設された避難村ヨハネ・パウロ2世村を訪れて、当時の様子や、教会が行っている支援についての話を聞きました。この大洪水では2000人以上が亡くなり、多くの人々が家や田畑を失っています。田畑の多くはいまだに耕筰不能な状態ですが、少しずつ復興が進んでいます。広島教区と釜山教区からも多くの支援の手が差し伸べられてきました。そして昨年の東日本大震災の時には、インファンタ教区から日本へ義援金が送られました。三姉妹教区の祈りの中に、「インファンタ―広島―釜山教区が、姉妹として、喜び、痛み、希望を分かち合い、共に歩むことができるよう愛の霊で満たして下さい」という言葉があります。この祈りが実践され、深められていることを感じます。
 インファンタの町から20分程の所にリアルという町があります。そこにはシオン女子修道会が、現地の女性自立支援のために始めた製紙手工業センターがあります。そこでは、地元の女性達が数十人働いていて、ココナッツやバナナの木の繊維から手作業で紙を作り、クリスマスカードや各種紙製品を製作しています。彼女達はそこで得た収入で子供達の学費を払っています。
 短い間でしたが、三姉妹教区の若者達が集い、活動や分かち合いをし、国や言葉、文化の違いを超えて、互いに学び合い、友情を育みました。私達リーダーにとっても、習慣や考え方の違いに向き合いながら、フィリピン・韓国・日本人が全力でこの交流行事に取り組んだことで、お互いの間に理解が深まり、友情が生まれました。
 この秋には、交換プログラムとして、インファンタの高校生達とマウントカルメル高校校長Sr.ヴァンジーが来日し、広島教区にホームステイしながら高校や教会等を訪問します。来日支援のために、私達は毎年12月に岡山でクリスマスチャリティーコンサートを開催しています。
 私にとって、三姉妹教区のために働かせていただくことは、神様から与えられた本当に大きく尊い使命だと感じています。過去の戦争の悲劇を超えて、アジアが真に和解し、平和を実現していくために、三姉妹教区は神様が私達に与えて下さった大きな大きな恵みだと感じ、感謝してやみません。
 この訪問を通して、私達が互いに知り合い、理解し合い、よりいっそう信仰を深めて、神様の1つの家族として愛し合うことができますように、そして、この交流がこれからも続いていきますようにと祈ります。