広島地区女性連合会宮津巡礼                         2014年10月8日(水)〜9日(木)

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広島地区女性連合会 高松・小豆島巡礼

 2015年11月18日(水)19日(木)広島地区女性連合会は、斎藤神父様、ヴィタリ神父様、アレックス神父様、シスター小野島,シスター渡辺、広島地区女性連合会、合わせて44名で高松、小豆島に巡礼致しました。

●高松教区カテドラル桜町教会(1957年3月献堂)でご聖体を訪問致しました。 信徒の方が、ご説明と案内をして下さる事となり、地下聖堂の中で、聖堂のステンドグラスに付いては『神戸の山手教会は震災に由る聖堂損壊のためステンドグラスを取り外し保管していた。その貴重なステンドグラスを譲り受けて埋め込まれた』由来をお聴きしました。

●讃岐の殉教者アントニオ石原孫右衛門に付いて、1600年の関ヶ原の戦いの後、商人となり高松に落ち着き、自宅にキリシタン達を集め霊的書で熱心に伝導。1617年7月16日投獄、処刑され殉教(41歳)。翌日、その子フランシスコ4歳も処刑、殉教しました。聖堂の前面にマリア像のレリーフ及び、石原孫右衛門父子の像が、地元の庵治石(あじいし)で造られているとの説明をお聴きし、私達は、父なる神に、石原孫右衛門父子の列福を求める祈りを唱えました。

●バスの中で説明をお聴きしながら、◎石原孫右衛門父子の殉教地を経て、 ◎番町教会に到着、御聖体を訪問致しました。◎孫右衛門の投獄された牢屋辺り、◎及び長崎四番崩れが留置された牢屋址辺りを廻りました。

●海城の建築としての由緒ある高松城址を見学後、●屋島に行き源平合戦のレリーフ(那須の与一の扇の的、義経の弓流し)を見学致しました。

●夕食会には高松教区の諏訪栄次郎司教様他、教区事務局長、桜町教会、小豆島教会の主任神父様、韓国出身の神父様合わせて5名の方にご参加戴き、高松と、広島地区との暖かな交流のひと時を過ごした思い出の夕食会になりました。

●1586年(天正14年)7月23日イエス・キリストの福音の種が初めて小豆島に蒔かれたのは、島の領主アゴステノ小西行長の熱願により、イエズス会士セスベデス神父と同会修道士ジアン森が来島して、宣教を行い約1カ月のうちに1400名が洗礼を受けました。 1587(天正15年)豊臣秀吉が伴天連追放令を出した時、小豆島はキリシタン大名小西行長の所領で在ったため、京都のオルガンチノ神父や、ユスト高山右近を小豆島に匿いました。

●19日私達一行は小豆島に到着するとシスターがお出迎え下さり、小豆島教会に到着、斎藤神父様司式、ヴイタリ神父様、アレックス神父様のミサ聖祭に与りました。

●ミサ聖祭の後「マイクロバス、タクシーに分乗、案内の方の説明を聴きながら巡礼しました。

●『小豆島や豊島では、家形のお墓を蘭搭(らんとう)さんと謂います。小豆島に在る蘭搭さんの数は、1m以上の大型は、屋型崎を含め72基、50p〜1mの中型は186基、50p以下の小型は884基、石像だけは99基で、合計1241基在ります。大型の蘭搭さんは、旧家、庄屋のお墓に多く寛永年間の在銘のものは大型で屋根の反りが高くなっています』

●宝生院の裏側に廻ると、青く苔むした数多い蘭搭があり上部には祇園クルスがあります。

●次にオルガンチノ神父様の潜伏して居た多門寺(小豆島で格式の一番高いお寺)のキリシタン燈籠は、二段目の側面を丸く刳り抜いた中に十字を太く残し、反対の側面に三角形の穴を空けたキリシタン燈籠でした。

●其の後、高山右近の潜伏地を訪れました。竹藪の傍らに潜伏地を記した石柱が在ります。其の界隈の野路や、大きな池の傍らを歩きながら右近を偲びました。

●次に中山地区にあるキリシタン燈籠を見学しました。全体の形状が十字架を象徴している八面体の石灯籠です。火袋には、一箇所だけ三角形の明り取りがあり、一般の燈籠にはない形で三位一体を象徴した形であると云われています。

●其の後、湯舟山にあるハート型のキリシタン手水鉢を見学しました。その近くには大きな杉の大木に洞穴があり、赤い前垂れを掛けたお地蔵さんが鎮座して居ました。

●湯舟山を後にして、オリーブ園に到着、キリスト教の伝来400年を記念し、世界平和と小豆島の繁栄を祈願して建てられた白い大十字架を見学しました。 寒霞渓の紅葉をロープウエーで登り、下りはバスの中から観賞しました。

●巡礼を通して私達は、小豆島のキリシタン遺跡から、セスベデス神父様が、イエス・キリストの種を蒔き、イエス様の光を輝かせた宣教の路を偲び、セスベデス神父様の仁徳と宣教を貫く信念、その志が胸中に沁み入りました。

★現代社会に起こっている様々な歪みの中で、私達はイエス・キリストの生き様の歩みを、イエス様の十字架の路のりを、禁教令の中を活きたキリシタンの純粋な信仰を、小豆島に残された遺跡から、その精神性を学んだ神に感謝の巡礼でした。

会長 梶山聰子