広島地区女性連合会 米沢、東京巡礼記               2009年2月11日(水)

HOME > 活動報告 > 2.11「建国記念の日」を問う広島集会

 2月11日(水)、日本基督教団・広島教会において今年も『「建国記念の日」を問う広島集会』が開かれました。今年は日本基督教団の隠退牧師・宗像基さん(元広島キリスト教社会館館長)を招き、『どうしてこんなことになったのか』と題して講演していただきました。
  宗像さんは「どうしてこんなことになったのか」ということを考えると、どうしても天皇制にぶつかってしまうと話され、太平洋戦争が終わるまでクリスチャンでありながら、率先して天皇制にすり寄っていったご自身の体験を話されました。海軍兵学校時代の体験、第五艦隊の軽巡洋艦木曽に配属されて対空機銃群の指揮官として戦闘に参加した体験、特殊潜航艇「蛟龍」の艇長として、また指揮官として訓練に明け暮れた頃の体験を話されながら、軍隊というものはいくら「国のため、親兄弟のため」と言うような美辞麗句を並べようが、所詮は『他人を「敵」とし、敵を憎み差別し、殺すことが正しいのだ』とする哲学と方法を教え込むところだということを話されました。その際に「上官の命令は朕の命令」という言い方によってそのことに疑問さえ抱かない人間が創り出されてきたことを話され、天皇制がいかに危険な思考回路を民衆に作りあげていくかということを強調されました。また一方でクリスチャンも「聖」ということを強調するあまりに、クリスチャンでない者を差別し、殺してきた歴史をあげられながら、同じ危険性をはらんでいることも指摘されました。カトリック、プロテスタント、一般市民ら約80名が参加し、改めて天皇制が利用されることの危険性を確認し、それぞれが現在を問い直していくことの必要性、そして意見を発していくことの大切さを感じることができました。