第12回岡山市内巡礼                                 2015年1月31日(土)

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第12回岡山市内巡礼


浦上流配信徒の苦難の旅を偲ぶ
殉教者・巡礼地顕彰委員会
現在この岡山市内巡礼は、出発地となる岡山南教会と終着地の岡山教会が共同で運営している。今年も出発地岡山南教会に昼過ぎに西江神父と朴神父を含め32人集合し、浦上キリシタンや日本26聖人の為に祈りを共にした。祈りの集いの後、裏方などが後片付けのため岡山南教会に残り、朴神父他26人が岡山教会まで3時間約9キロの道を徒歩巡礼した。今年は交通安全も配慮し、安全な旭川の河原を歩くようにしてみた。

参加信徒(岡山南教会)

今年も岡山市内巡礼に参加した。参加者の中には小学生の男児2名と90才を越える女性もいた。約150年前にこの岡山には多くのキリスト教徒が禁教令によって長崎から追放されてきた。主キリストの教えを守るために、見知らぬ土地で家族は離散し、厳しい生活を強いられたその道を私たちは辿った。
今回は3回目の参加だったが、何度歩いても、教えを捨てるようにと迫られ、強制的に労働に駆り立てられる生活は、現代日本で生活する私たちには、想像を絶する日々であったと考えられる。旭川河川敷の住吉宮のある福島港に上陸した97名。ここから連行されて松寿寺に幽閉された。ここで15才以上の男性9名は別の牢獄に移送され、女子供88名は引続いてそこに幽閉されたという。そこから歩いて30分ばかり離れた市立中央図書館で休憩し、岡山教会に近い本行寺跡では「回心すれば浦上に帰す」と説得され、40名が一時回心したという。しかし実際はそのまま鶴島に移送され幽閉は続いた。故郷長崎への思いは満たされず、孤島での生活を余儀なくされた。
これら全ての道行きは、主キリストのカルワリオの道行きに結ばれ、今は主のために苦しんだこの人々は天の宴に参加し、喜びの時を楽しんでいることと思う。初代の殉教者たちが、喜んで主のために苦しんだ心の思いを感じることができたことを感謝して、この短い巡礼を終えることができた。