第46回鶴島巡礼                           2014年11月3日(月・祝)

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第46回鶴島巡礼

岡山教会殉教者・巡礼地顕彰委員会

 明治初年の長崎浦上四番崩れの流配地の一つ、鶴島への巡礼が今年も行なわれました。今年は台風19号の直撃の恐れがあり、日程を3週間延期した結果、ご予定に支障が有る方が発生し、参加者数が減少となりました。又、徹夜徒歩巡礼の「鶴島への旅」も日程延期により、スタッフが揃わず取り止めでした。一昨年は都合で出来なく、咋年は再開し10回目でしたが、又中止となり残念です。

巡 礼 記                         参加者
 11月に変更した巡礼日は快晴でした。集合した日生港には「鶴島巡礼祭・長崎浦上四番崩れ」と書かれた大きな横断幕が掲げられ、各地からの巡礼者を迎えていました。幕は今回新調されたもの。気合いが入っていることが伝わってきました。
 船に乗り込み短いクルーズの後、一年ぶりの鶴島へ上陸。浜辺の広場で、4名の神父をはじめ本日の参加者を所属教会ごとに紹介し合うと巡礼団の一体感が高まってきます。姫路から来られたベトナムの方々は家族連れが多く、いつになく子どもたちの元気な声が響いて活気づきました。ロザリオを唱えながら山道を登り巡礼地に着くと、ミサの前に皆で掃除をし、花を生け、十字架と石碑を磨き、島に眠る殉教者を偲びました。
 肥塚神父はミサ説教で「浦上四番崩れ」が示す意味について話されました。それまでのような密告による摘発ではなく、自らキリシタンであることを公けにすることで始まった迫害であり、ここ鶴島をはじめ津和野、福山など各地に流配されました。
 広島教区が優先課題としている「津和野殉教者列聖運動」を進めることで、一番大切なものは何かを知っていて代々子孫に継承していった浦上のキリシタンの信仰を学び、私たちの信仰を伝えていく糧にしましょう。浦上ではこの苦難の流配を「旅」と呼びました。今日の巡礼で私たちも小さな「旅」をしている。この旅によって私たちの信仰が強められますように。
 ミサを終えて浜辺に下り、歓談しながら昼食。お腹がいっぱいになったところで、顕彰委員会担当者による青空教室が開かれました。キリシタン歴史物語〜ザビエルの来日宣教から浦上四番崩れまで〜を紙芝居ふうに熱く語り、「これからもこの鶴島を守っていきましょう!」との呼びかけに、巡礼者は大きな拍手で応えました。小さな「旅」の恵みを祈りながら終えた巡礼でした。

各種データ
★参加神父…岡山/朴(パク) 孝鎭(ヒョジン)、玉野/トゥアン、教区/肥塚、姫路/イズコ・イルンダイン
★参加人数…全体133人、
内ベトナム人の方々が姫路・仁豊野から大人25人、子供16人。
★参加教会等
【岡山県】岡山・岡山南・玉野・倉敷
【広島県】東広島・福山
【山口県】小野田北若山・長崎純心聖母会小野田修道院
【兵庫県】赤穂・姫路・仁豊野・伊丹
【長崎県】浦上【中国】留学生