第45回鶴島巡礼                           2013年10月14日(月・祝)

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第45回鶴島巡礼

岡山教会殉教者・巡礼地顕彰委員会

 明治初年、長崎の浦上で起こった一村総流罪という残酷物語の一つの現場である瀬戸内海の孤島鶴島への巡礼が今年も行なわれました。

日生港…
 好天に恵まれ、朝早くから出港桟橋では参加の受付が行なわれ、昨年新たにされた十字架に会いに、沢山の方々が続々と集(つど)って下さいました。巡礼への参加者が二百名を越えたことは初めてだと思います。岡山県や広島県は勿論の事、遠く札幌からも6人、又今年も長崎浦上からお一人、又大阪近辺からはバス1台で参加等々(詳細は後述の各種データ)。その中にはインターネットを見て参加された方が数人居られた様です。

鶴島へ…
 列車からの参加者の到着を待って8時40分頃出港。本土から鹿久居島への架橋工事を横目に、船内では久しぶりに会う方、初めての方、話の輪が広がっていました。頭島大橋をくぐって鶴島に到着。海岸の広場で神父紹介等しばしのオリエンテイションの後ロザリオを唱えながら殉教者の眠る墓地まで巡礼しました。いつもながら通路周囲を備前市役所の方が事前に除草して下さって、気持ちよく通れること感謝です。

野外ミサ…
 肥塚神父は説教の中で「私(主)は世の終わりまであなた方とともにいる。私達にもこれは呼びかけられています。」と始められ、「今日の海は穏やかですが、荒れる事も知っています。(流配者達の)島での生活を思い起こしてみましょう。苦しみも意味が分かれば耐えられます。流配者達は分かっていたと思います。」と話を進められました。お話を聞きながら参加者ひとりひとり、当時の事に思いを馳せていきました。

海岸で昼食懇談…
 墓地での行事を終え、道を上り当時改宗を強いられた「祠(ほこら)」を前に、流配者の苦難を思い手を合わせました。その後海岸に出て三々五々日陰に場所を得て昼食を。海岸では貝拾い?や子供の頃を思い出して石投げに興じる方続出。穏やかな瀬戸内の一日でしたが、このありがたさを大切に大事にしたいものです。

又来年伺います…
 再び島に集う事を祈って島を後に船に乗り、日生港に戻り14時半頃解散しました。尚、今日の巡礼の中で鶴島の殉教を偲ぶ為に、教区発行の「殉教地案内」そして「殉教地・鶴島」を詳述した冊子を持参しましたが、遠路からお越しの方々を含めて、沢山お求めいただけたこと感謝です。帰られてから又じっくり読んで下さればと思います。

鶴島への旅(徒歩巡礼)…
 岡山教会から日生までの40qを約11時間強かけて徹夜で歩く徒歩巡礼ですが、昨年は都合により行われませんでしたが、今年は再開し10回目にして初めて参加12人が全員完歩できたことは感謝。

各種データ
★参加神父・神学生 …岡山/金(キム) 楹洙(ヨンス)、倉敷/野中、笠岡/瀧井、幟町/後藤*、福山/服部、呉/肥塚*、以上神父6人 及び インドネシア(淳心会)/ウイル神学生(*は徒歩も参加)
★参加人数:237人(内徒歩のみ3人、両方9人)
★参加教会等:【岡山県】岡山・岡山南・玉野・倉敷・笠岡・水島・【広島県】三原・福山・尾道・祇園・廿日市・幟町・【大阪教区】赤穂・姫路・加古川・高槻・大東・門真・枚方・【その他】伊賀上野・小豆島・鳥取・札幌・長崎浦上・相生修道院・聖パウロ会・愛徳カルメル会

 

鶴島への旅/40q完歩に感謝

徒歩巡礼参加者

徒歩巡礼は二つの目的で申込みました。一つは老いてゆく自分に挑戦したい気持ち、もう一つは子供達と孫達に福音宣教をしたいということでした。毎日歩くことにはこだわっていたのですが、徒歩巡礼の40qには全く自信が無くて、周囲の人には完歩出来るように祈ってくださいとお願いし、天国の方々には見守っていてくださいとお祈りしての旅立ちでした。
夕方岡山教会に集まり、神様にお祈りして肥塚神父はじめ各教会から集まった12人で19時教会を出発しました。私とHさんは初めてでしたが、他の方々は何回も歩いているようで驚きました。長崎の浦上からの117名の人々の思いに胸が痛みながら、夜空の星を見て祈り、同行の皆に励まされ、足の痛みに耐えることができました。
朝6時15分日生の港に着くと、無事に歩いた充実感と浦上の人達の苦難を顧みて、現在の私の幸福を感謝する気持ちでいっぱいになりました。同行してくださった肥塚神父、後藤神父はじめ皆様に心から感謝致します。来年もまた徒歩巡礼に参加出来たらと願っています。