第28回「広島キリシタン殉教祈念祭」                       2011年2月11日(金)

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第28回「広島キリシタン殉教祈念祭」開催


 28回目を迎えた「広島キリシタン殉教祈念祭」が例年通り2月11日(金・祝日)開催されました。 当日は大雪警報が出て天候が心配されたが、雪も降らず安堵した一日でした。  祈念祭は午前9時30分、己斐の清心学園入口にある「広島キリシタン殉教之碑」前での祈りから始まり、広島司教区の三末篤實司教様と一緒に「広島キリシタン殉教者の碑」の歌を歌い、その後、2008年長崎で列福された、フランシスコ遠山甚太郎、マチアス庄原市左衛門、ヨアキム九郎右衛門、3者の列聖を願って「広島キリシタン殉教者の列聖を求める祈り」を皆で祈りました。  その後、近くの観音町教会まで約20分徒歩巡礼をし、午前10時10分より三末司教司式による「第28回広島キリシタン殉教祈念ミサ」が同教会聖堂で司祭4名、信徒約130名参列のもと、厳粛に執り行われました。  ミサ後の講話は「広島のキリシタンに学ぶ。・・・゛芸備キリシタン史料(H・チースリク編著)を読んで・・・」と題して、広島教区の肥塚神父より示唆にとんだ含蓄ある話を沢山聞く事ができました。  肥塚神父は主に「芸備キリシタン年表」にもとずき約400年前広島に教会ができ、キリスト教が根ずき始めた福島正則時代の宣教活動を中心に話を進められ、その後の殉教に至るまでの経過を史料を引き合いに,熱く話されました。 肥塚神父が史料の読後感として「体は殺しても、魂を殺す事は出来ない。」という聖書の言葉を強く感じたと話され、その上で、広島教区の3本柱の一つである「ようせい」に関して、今日話した過去の歴史に学ぶだけでなく、司祭、修道者、信徒の3者が一丸となって、現代に受け継いで行く事が最も必要であり、これから皆で新たな出発をして行きましょう!と力強く参列者に働きかけられた。   この「広島キリシタン殉教祈念祭」を通して、神は、私達に身近な福音宣教から始めなさいと殉教者の切なる声を通して言われているように感じます。  長崎での列福式の時、白柳枢機卿が説教の最後に言われた、遺言「皆さん、恐れずに進みましょう」の言葉を今一度一人一人の胸に刻み前進しましょう。

(観音町教会 坂井  恒)