周防・長門殉教者記念ミサ(山口サビエル記念聖堂)                 2010年8月22日(日)

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周防・長門殉教者記念ミサ(山口サビエル記念聖堂)

 山口カトリック教会では、毎年、周防・長門殉教者記念ミサを執り行います。今年は、8月22日(日)年間第21日主日のミサに当たる日に、主任司祭の加藤信也神父様司式によりごミサがたてられました。記念聖堂の中には、周防・長門で殉教された方々を記念して31枚の木札が飾られます。木札は31枚ですが、1枚の中には複数の方々が含まれ、殉教した方々は93名に及びます。この日の福音は、「狭い戸口から入る」がテーマでした。お説教は次のようなお話でした。

まさにこれら93名の殉教者たちは、狭い戸口から入ろうと努めた人々でした。木札に書かれた名前を眺めていますと、マタイ福音書冒頭のイエスの系図を思い起こします。そこに現れる多くの名前は、イエス誕生までの道のりが決して平坦ではなかったことを物語っていますが、周防・長門の信仰の歩みも同様に、順風満帆どころか実に多くの犠牲の上に成り立ったものでした。サビエル以後の長い冬の時代を、彼らは自らの命と引き換えに耐え抜きました。その信仰は私たちに引き継がれ、彼らの築いた尊い礎の上に私たちの教会は立てられています。93粒の命の種は、殉教という大きな花を咲かせ、散っていきました。では二度と花開くことはないのでしょうか。厳しい冬の間、まるで枯れたように見える木々も、春になれば必ず見事に花を咲かせるものです。そして、「いつか、どこかで、誰かが…」ではなく、私たち自身がこの山口の地で大きく花開くための準備をいつも怠らないでいたいと思います。