第二十七回広島キリシタン殉教祈念祭開催                       2010年2月11日(木)

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第二十七回広島キリシタン殉教祈念祭開催


 第27回広島キリシタン殉教祈念祭は2月11日(木・祭日)、冷たい雨が降る中、三末篤實司教様のもと、多くの信徒が参列し行われた。当日は午前9時30分より、広島の殉教地己斐の川辺にある「キリシタン殉教之碑」前に約70名の信徒が集まり、歌と列聖を求める祈りから始まった。その後、雨の中約1`離れた観音町教会まで徒歩巡礼し、午前10時10分より三末篤實司教司式による「殉教祈念ミサ」が7人の司祭団と近郊各小教区より参列した約130名の信徒とともに盛大に行われた。祈念ミサ後三末司教様の時折ユーモアを交えた殉教者に関する意義深い講話を聞き有意義な一日を過ごした。
 講話の中で三末司教様は、冒頭、今日の雨は一昨年11月24日長崎の列福式での不思議な雨を想起させる「恵みの雨」と思いましょう。と皆を和まされた後、広島教区管内5人の列福者について話を進められ、特に今日ミサを捧げた己斐の殉教者で、この度列福されたフランシスコ遠山甚太郎、マチアス庄原市左衛門、ヨアキム九郎右衛門、以上3人の福者に関しては、個々の生い立ちと殉教までの深い信仰と葛藤を史料にもとずき、私達に分かりやすくお話された。その中で、3人の福者は、復活のいのちを約束して下さったキリストの愛に希望を置き、その死を身に帯びる生き方を選ばれたが、根底には動かない強い信仰があり、命と同じ位大切だったのでしょうと語られ、私達もこの殉教者に倣って、祈り合い、助け合い、そしてキリストに従ってその道を歩む努力をしましょうと話された。又、これから長い道のりになると思うが、この度列福された福者の方々が聖人の位に列聖される日まで皆で祈り続けて行きましょうと呼びかけられた。
 三末司教様は、自身の体調がすぐれないにも拘わらず、終始明るく元気に話され、信徒に勇気と感動を与えた一日でした。
 尚、次年度から今迄の「広島キリシタン殉教者顕彰会」の組織運営は解消し、地元の観音町教会が「キリシタン殉教之碑」と「殉教祈念祭」を保守・運営し、広島教区が管理・応援する体制となりました。以前と変わらず、己斐の河原で殉教した多くの殉教者を顕彰し末長く祈り続けて参りますので、よろしくお願い致します。(観音町教会  坂井  恒)