芳賀巡礼                                      2008年5月25日(日)

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巡礼 青年も積極参加
岡山 聖ディエゴ喜斎を記念

 岡山教会(岡山市)では毎年、日本二十六聖人の一人で現・岡山市内に生まれ育った聖ディエゴ喜斎(きさい)を記念して巡礼を行っている。コースは教会から同聖人の生地、芳賀(はが)の里(聖ディエゴ喜斎記念公園)までの約10キロ。今年は五月二十五日に行われ、岡山・鳥取地区の信徒ら四十二人が参加した。青年の提案で、十一月の百八十八殉教者の列福式に向けての「ローソクリレーミサ」もささげられた。

 午前七時、参加者二人が岡山教会敷地内にある聖ディエゴ喜斎の石像前で祈り出発。あいにくの雨だったが、中間地点で四十人が合流、長い列を作って巡礼した。公園に着くころには雨も上がり、歩き終えた参加者たちは、ミサに使う石の台をふくなどしてから、早副穣神父(82/岡山教会)の司式でミサをささげた。

 同公園での野外ミサは恒例だが、今回は全国の青年が連帯して祈り、十一月の列福式が迎えられるよう企画された「ロウソクリレーミサ」だった。閉祭前には、全員でこのミサのテーマソング「証し人」を合唱し、青年からこのミサの象徴として使われるロウソクについての説明もあった。

 早副神父は、今回の巡礼について「聖ディエゴ喜斎が生まれ育った地で、百八十八殉教者の列福の記念を行うことになりました。殉教者の多くは信徒で、自分たちと同じ生活をしてきました。(参加者は)そのことに強い関心と感動を感じていたようです」と語った。

 岡山教会の殉教者巡礼地顕彰委員会委員長の濱口直樹さん(64/同教会信徒会長)によると、近年は高齢化により巡礼の参加者は減り、予定どおりの進行も難しくなってきた。しかし「今回は青年が関心を持って、積極的にかかわってくれました」と、うれしそうだった。

 夜勤明けで五キロ地点から参加した渡邉弘史さん(30/岡山南教会)は、この試みのきっかけについて、「(全国の青年有志間で行われている)ロウソクリレーミサを、岡山でも芳賀巡礼に合わせてやろうという話になって」と説明する。個人で巡礼に参加してきたが、青年会としては始めてで、ミサ進行を司祭と相談して決めたのも始めて。「この試みを自分の信仰を育てる一助にし、列福式を迎えたい」と語った。

カトリック新聞6月8日付け記事より(下線部分二箇所は新聞誤植により訂正した)


芳賀の里(聖ディエゴ喜斎記念公園)での野外ミサ